フォーラムから行政への働きかけ

浦安保育フォーラムは、それぞれの父母会と浦安市を結びつけることで、保護者の生の声を行政に反映させる役割を担っています。保育園が子どもたちにとってより安全で有意義に過ごせる場となるように、また保護者にとってより安心で利便性の高い存在となるように、浦安市への働きかけを続けています。

 

当フォーラムは、強硬な態度で行政に要望を押し付けたり、対立することを望みません。他方、たくさんの保護者の意見を背負っていますから安易にあきらめません。納得できない施策については、詳細な分析を行い、明確な根拠や保護者のニーズとその背景等に基づいて、市と話し合いを重ねます。また、そのやりとりをウェッブサイトなどによって日本中に発信し、浦安市民ならびにたくさんの人たちに伝えます。 

 

浦安市の市政と姿勢

浦安市は細やかなサービスが充実していて、市民の満足度が高い地方公共団体の一つです。その馬力や機動力は千葉県内ではもちろんトップクラス、分野によっては東京都の各区を凌駕すると言っても過言ではありません。東日本大震災において私たちが自然の力の前に立ちすくみ、大きな不安と苦しみに襲われた時、浦安市は即座に事態を把握し、昼夜を問わず一丸となってライフライン等の確保に全力を尽くしました。

 

また、進捗状況を丁寧に私たちに伝え、安心させ、励まし続けました。復旧作業等は今なお休むことなく続いていて、私たちの心の傷が癒えるのと同じく街全体が新しく生まれ変わっていることを実感します。まさに後世に語り継がれるべき使命感と実行力です。窮地に陥った人たちを決して見放さない存在こそ、本当に信頼される存在です。当然、私たち市民は「浦安市は市民のために働いて当たり前」といった気持ちを持つべきではなく、優れたサービスに対して感謝の気持ちを忘れてはいけないと思います。

 

2013年の「市との意見交換会」にて、浦安市こども部保育幼稚園課の職員さんたちと笑顔で記念撮影。浦安保育フォーラムは市と建設的で和やかな話し合いをしています。

 

2014年の浦安市から招待された「子ども・子育て支援新制度」についてのグループインタビュー。新制度の事業計画策定のために、保育園児の保護者、そして保育を必要とする全ての親の代表として、積極的にアイデアを提言しました。

 

2014年の浦安市長の松崎秀樹さん(中央)と市議会議員の芦田由江さん(右)との意見交換会。子育てを支援してくださっている市長や市議会議員に保護者の感謝や生の声をお伝えし、保育行政を一緒に考えました。

 

行政に働きかけることの意味

浦安市のような優れた地方公共団体であっても、たくさんの市民の希望を全て実現することは容易ではありません。それらの施策は、市の予算や優先度、国や県の方針などによって左右されます。各事業の採択や進捗の状況も考慮しなくてはなりません。市民から見れば、浦安市は様々な施策を当初の計画通りに実行しているように感じますが、実際には次々に出現するハードルを乗り越えながら苦労して前に進んでいるはずです。

 

また、浦安市では充実した保育が提供されています。そのことを当たり前と思わずに、きちんと感謝する気持ちが大切です。要望を出すために要望を探すのは良くありません。

 

市の状況に配慮しながら、「より良い保育を実現するためにはどうすればよいか」を自分たちで学び、自分たちで考え、より具体性と実現性の高いアイデアを提案することが大切です。

 

また、私たちの要望が市に理解されたとしても、検討や準備のための期間を考えますと、ただちに実行することは物理的に困難な場合がほとんどです。フォーラムのメンバーは、たとえ自分たちの担当年度に要望が実現されなかったとしても、「将来の子どもや保護者」のために活動を続けています。

 

これまでの成果

浦安保育フォーラムは、保護者の願いをかなえるべく大きな目的意識と責任感をもって活動を進めています。保護者一人ひとりの力は小さくても、集まれば大きな力になります。フォーラムはこれまでに30年近くにわたって保護者の声を集め、地道な分析を行い、積極的な提案を行うことで、たくさんの要望の実現に貢献してきました。もちろん、それらは保護者の声に耳を傾けてくださった浦安市長ならびに市議会議員の方々、詳細な検討と具体的な計画を実施してくださった市職員の方々、ならびに父母会結成以前からご支援を頂いている園長先生や保育士の先生方など、たくさんの人たちのご支援の上に成り立っています。

 

フォーラムの先輩たちが残してくれたもの

今現在、子供たちや保護者が日常的に利用していることでも、過去のフォーラムや父母会の先輩たちの貢献がたくさんあります。ぜひアンファンのバックナンバーをご覧ください。

 

■ 完全給食の実施(かつては3歳児以上はご飯持参)

■ 昼寝用布団の貸与(以前は毎週布団を持参)

■ 時間外保育の延長(8:00〜18:00から段階的に7:00〜19:00に)

■ 産休明け保育の実施(98年度から全園で)

■ 病後児保育の実施(ぱんだルームとして99年度より)

■ 保育園の増設

■ 男性保育士の採用

■ 産休明け児の時間外保育の実施(03年度より)

■ 保育料の据え置き

■ 複数担任の実現

■ 使用済みおむつの保育園での廃棄(以前は持ち帰り)

■ 保育園における子どもへの与薬

■ 市のホームページにおける保育園の空き状況の公開

■ コットベッドの導入(シーツ替えの手間の削減)

■ 夏季の虫よけパッチやリングの使用

■ 園施設の大規模改修(猫実保育園)

■ 防災マニュアルの整備と開示

■ 土曜日保育の平日化

■ 浦安市での子ども・子育て支援新制度への提言

■ 保育園の修繕内容の開示と透明化

■ 園舎の外壁や内部設備のリフォーム(日の出保育園)

 

「え、そうなんだ!」と驚いたかもしれません。フォーラムや父母会の先輩たちは、自分たちが担当する年度では実現することができない難題にも果敢に立ち向かい、いつの日か後輩たちが希望を叶えてくれることを信じて、次から次にバトンをつなぎ続けました。今ではお名前もたどることができないほどたくさんの先輩たちの努力、そして代々受け継いだ役割の重みを私たちは決して忘れてはいけません。初期の父母会メンバーのお子さんたちは、近い将来には保護者になってその恩恵を受けるかもしれません。私たちも、自分の子供たちや孫たちの世代のために、何かを残したいと思います。